SSAマガジン

【インタビュー】フクムラ仮設株式会社 様 機材センター

タブレット端末で現場DXを推進

全国各地のシステム吊り棚足場協会員様を訪問し、インタビューをさせていただく「日本全国SSAインタビュー」。今回はシステム吊り棚足場協会の理事を務めるフクムラ仮設株式会社 取締役執行役員 営業企画室 室長 水嶋浩之様(以下、水嶋室長)から機材センターでDX(デジタルトランスフォーメーション)をお取組になっていると伺い、インタビューさせていただくと共に北近畿営業所に併設している機材センターを案内していただきました。

――まずは、北近畿営業所の機材センターではタブレット型端末(以下、タブレット)を活用して入庫管理を行っていると伺いましたが、具体的にどのように活用されているのでしょうか?

荷下ろし場に来たトラックが事務所で「〇〇建設の△△現場 3台中1台目です」と受付をしたら、事務所から荷下ろし場にいる検収員のタブレットに検収伝票(返却便のチェックリスト)を送ります。すぐ検収できないもの、いわゆる後検に回すものは、タブレットからプリンター印刷を行い、情報が載った数日間雨風に耐えられるシールを貼っておきます。

実際の返却の流れ

 

――メモ用紙に情報を書いて針金を刺して、それを機材に括り付ける手法が一般的だと思うのですが、シールだったら正確な情報を短時間で残せるので、時短にもなるし間違いも起こしにくくなりますよね。

シールにたくさん情報を載せるから、出荷時に使うシールの文字のフォントサイズはフォークリフトに乗っていても読める大きさに設定しています。出庫時もタブレットを活用できるよう試行錯誤してます。返却時と同じように事務所から注文伝票をリフトマンに送って、積み間違いがないかタブレットで入力して、それを事務所にまた飛ばしてその情報をもとに今回の出庫伝票を発行するような流れを作りたいと思ってます。

 

――タブレット型端末を導入しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

私です。(笑)コンビニであることを目にしたことが思いつくきっかけになりました。コンビニでは在庫管理でiPadを使っているのをずいぶん前から見ていて、「これうちでも使えるんちゃうかな・・・」と思って、会社のシステムをお願いしている会社に相談したら、「こういうものがあります。では作りましょう」と話が進みました。実は当時タブレットを使うのにもいろいろ問題があったんですよ。防水防塵のデバイスを使っていても、雨粒が付いた画面では操作が思うようにできなくなったり。今は画面に貼るフィルムを変えて改善されましたね。

1代目は相当頑丈なタフブックというタブレット型端末を購入していたんだけども、今はタフパッドというちょっと薄型のものを使っています。

 

――故障とかはしないんですか?
今のところ機械の故障というよりは通信のエラーが多いかな。
――確かに、、屋外ですもんね。Wi-Fiを使って電波につないでいるのでしょうか?
機材センター内に中継アンテナを使って電波を飛ばしています。

 

――タフパッドを導入したことにより得られた効果はどんなものがあるでしょうか?
これまでは受付で、現場で書いた3枚複写の機材チェック伝票をどうにか解読して、パソコンに入力していたけど、その業務が全部なくなったんですよ。だからすっごい楽になりました。もう今は単純なミスをチェックするだけでいいんです。お客さんも待たせないし。――この取り組みはぜひ業界でも広がっていってほしいですね。

―機材センターを案内してくださっている水嶋室長

ほかにも水嶋室長からは、会社でドローンを購入し、ある程度大きなドローン操作に必要な免許も取得していると伺いました。DXが今後建設業界で広がり、より安全安心で丁寧なサービスを提供できる一助となることを期待します。

インタビューにご協力いただいた、フクムラ仮設 株式会社 水嶋室長ありがとうございました!

 

(インタビュー記事 : 椿 美里)

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