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【インタビュー】株式会社タケナカ 「足場をつくる」仕事から「サービスを提供する」立場へ~建設業界の課題に取り組む~

今回は株式会社タケナカ にて、代表取締役 小野 均様(以下、小野社長)執行役員支店長 成田 光生様(以下、成田支店長)へインタビューを行いました。

検討を重ねて購入したVMAX

——タケナカ様はVMAXを購入してどのくらい経つのでしょうか?

小野社長:

丸5年前ですかね。これまでは、職人が在来工法で単管足場を組んでいたので、それを見て「物を落としても危ないし、本人が落ちる可能性もある」と感じ、あまり職人にさせたい仕事ではなかったんです。
そんな時に「”システム吊り棚足場”というものが出てくる」との情報を小耳にはさみました。
それを自社に導入したいと思ったのですが、情報が来るのを待っていてもなかなか来なくて。
自分たちで3~4年かけて探して各社のシステム吊り棚足場を視察検討し、最終的にVMAXを選択しました。
他の足場機材も比較したのですが、タカミヤの営業さんが一番熱意を持って提案してくれまして・・・(笑い)

—— (営業マン)あっ、これは記事カットですかね!(汗)
—— 一同笑い

小野社長:

本当の理由は…手探りながらも、成田支店長が誰よりも真剣に機材選択を検討してくれて。
そんな成田支店長の推薦するものなら、とVMAXの購入を決めました。
実際にVMAXを見てみて、「これなら自社の職人も安全に効率よく吊り足場を組めるのでは」と感じましたね。
在来工法の吊り足場は経験を積まないと施工できませんが、システム化されている足場は、若い職人でも比較的早く覚えられます。

成田支店長:

発注者や元請さんも、システム吊り棚足場で施工してほしいという現場が増えてきていますよね。
いまはひっぱりだこじゃないかな。
安い買い物ではないので、なかなか手を出しづらいところがあると思うけど、VMAXが採用される現場は今後もっと増えてくると思っています。
協会で部品の改良もよく検討してくれているので、わたしもVMAXの更なる進化に期待しています。

VMAXが職人のやる気向上に

——VMAXを使ってみて職人さんとか施工業者さんから感想をもらうことはありますか?

成田支店長:

職人からは「使いやすくて速い!」と聞きますね。
単管足場と比べてクランプを使わないから簡単じゃないですか。
だからガワ(おやご・ころばし等VMAXの骨組み部材)を組み立てる作業が速いです。
養生の設置作業は時間がかかるので、速くできるアイテムの開発をシステム吊り棚足場協会で検討してほしいですね。
それ以外の作業は、他の工法と比較しても一番早くできると思います。

小野社長:

何よりVMAXを施工する職人がやりがいを感じているように見えます
これまでやってきた足場と比べるとボリュームも違うし、機材も違うし。
システム化されている工法とはいえ、足場の収まり(綺麗さ)とか、フラットな作業床をつくることとか、工夫のしがいがありますよね。
職人のスキルアップにつながっているし、チャレンジしたい目標ができていると感じています。
職人が自ら足場計画をイメージして、安全で美観も兼ね備えた吊り棚足場を組み終えた達成感ははたまらないですよね。

リンゴ畑に囲まれた津軽支店 津軽仮設

職人の労働環境・待遇改善が大きな目標

ーー小野社長・成田支店長の考える業界の課題を教えてください。

小野社長:

職人は、もっとお給料もらっていいと思うんですよね。
昔の足場職人は個人プレーで出来る人が稼ぐ世界でしたが、いまはチームプレイの世界になっています。
”結束力”を大事にしていて、当社でもあいさつから徹底しておこなうように教育しています。
でもどんなに労働環境を改善して効率を上げても、仮設足場は値切るターゲットにされがちです。
業界の皆さんには、これからは「足場を借りる」のではなく「サービスを提供してもらっている」と考えを更新してもらいたい。

足場の会社同士で価格競争になってしまうと、職人の働く環境は良くなりません。
良いものをお客様に提供するためにも、勇気をもって「やりません」と断ることも大切だと思っています。
それが市場の発展につながるし、職人にも働きに見合った報酬を渡すことに繋がります。
この勇気を各々で持つことが、”適正価格”で仕事をするために必要だと考えています。

 

ーー当協会に加盟して、良かったことは何でしょうか?

小野社長:

やはり情報ですよね。
同業者との交流ができて、様々な情報を交換できるようになったことです。
メーカー側がすこし言いづらいような(笑い)、使いにくい部分を共有してそれを解決できる場を作れるようになりました。
こういった活動が続けば、我々も同業者との協力体制を充実させていけると思います。

成田支店長:

近隣で競合する同業者同士で、知りたいことをお互いに教え合える関係をメリットに感じています。
近隣で競合する同業者には教えられないようなことも、県外の協会員になら教えられますし!

あとは、協会で出た意見を開発につなげることにも期待しています。
全国に会員さんがいるので、どれを開発するかの判断が難しいところはあると思いますが・・・

ーー全国的に見たら東北ブロックの施工業者さんが抱えている悩みは、共感してもらいづらいところはありますよね。

小野社長:

現場の規模も、気候問題も全然違います。
冬場は積雪に備えて雪養生が欠かせないし、作業前の雪かきも必須になるから稼働率が一気に下がってしまうし。
今後はこれまで以上に全国の協会員との情報交換に加え、東北ブロック内の協会員との連携を深めていければいいなと思います。

事務所前にて小野社長(画面右)と成田支店長(画面左)

インタビューにご協力いただいた株式会社タケナカ 小野社長、成田支店長 ありがとうございました!

(インタビュー記事:椿 美里)

 

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