【インタビュー】職人さんに本音をインタビュー!興味深い試行も 株式会社タケナカ しょう月橋

全国各地を訪問し、インタビューさせていただく「日本全国SSAインタビュー」。
今回は青森県の現場にお邪魔し、当協会員の株式会社タケナカ 津軽架設 執行役員支店長 成田 光生様(以下、成田支店長)と石山海斗さん(以下、石山さん)へインタビューしました。
現場情報
- 現場の特徴:橋長は48.2m
- 工事内容:橋梁補修工事
- 使用機材:VMAX
- 吊り足場面積:約580m2(主体足場)
- 仮設日数:34日間
- 予定仮設期間:2022年10月~2023年3月
早速現場での試行をご紹介!
成田支店長:
これ見てください。ちょっとお試しで、アルスピーダーと杉板を幅木として設置したとき、どちらの施工スピードが速いか比べてみました。
上流側は全部アルスピーダー、下流側は全部杉板という感じで。
同じメーター数の分やってみたんですよね。
ーー興味深い試みですね!結果はどうだったんですか?
成田支店長:
専用の固定ホルダーがあるので、アルスピーダーのほうが断然速かったですね。
杉板を幅木として設置するときは番線(建設現場で使われる、柔らかくて太めの針金)を巻いて、ねじって固定することになるので、そこでスピードに差が付きました。
ーー番線は鉄くずが発生し、足場下に落とす可能性もあるので、総合的に見てアルスピーダーのほうが安全面や工期短縮に貢献できるということですね。
すべてアルスピーダーで幅木を設置した側
すべて杉板で幅木を設置した側
ヒヤリハットの経験
ーー橋梁の現場で足場の施工をしていて、ヒヤリハット(無傷事故・事故未遂)を感じた瞬間はありますか?
石山さん:
・・・あります。
まだ経験が浅いときのことですが、組立途中の吊り棚足場上で足場板が天秤状態になったことがあります。
幸いケガや事故には繋がらなかったのですが。
(※天秤:足場板等に支点と力点が発生して、天秤状態になること)
施工中の様子を撮影させていただきました
ーーどのような状況だったのでしょうか。
石山さん:
4mと2mのおやごの連結部分でした。
2mの足場板の端部を踏んだ時に天秤で足場板が跳ね上がった感じです。
足場板を敷いてすぐに床材押えを取り付けていれば防げていたのですが、床材押えを取り付ける前でした。
ーーおやごの連結箇所(ジョイントプロテクターの取付箇所)にも必ずころばしを入れないと足場板が片持ちになり、天秤状態を誘発します。
ーー危険が潜むポイントを事前にしっかり確認することも大切ですね。
現場のホンネをインタビュー
ーー石山さんのVMAX施工経験年数はどれくらいでしょうか?
石山さん:
3~4年くらいになります。
ーー吊り足場を綺麗に仕上げるために、気を付けていることはありますか?
石山さん:
収まりを綺麗に仕上げることも大切だと思いますが、自分は施工業者さんが塗装とか剥離などの作業するときに、使いやすい足場を作ることを心がけています。
図面と少し違う場所に明かりを設置したり…
それで言うと、VMAXは職人側の工夫を反映しやすいところが良いと思っています。
例えばこの伸縮が自在にできるころばし!この橋では中央からも使ってみました。
橋台に対して橋が斜めだと伸縮ころばしを使うことでうまくおやごを設置できますよね。
少ない材料で端部を仕上げることができるのも、伸縮ころばしを使うメリットだと思います。
ーーほかにもVMAXの周辺部材で、あったらいいなと思うアイテムはありますか?
石山さん:
送り出し工法の治具がもう少し軽くなると…嬉しいです(笑い)
橋桁が狭い場所だと使いづらい時もあります…。
でも、”送り出し治具を使えば安全におやごを送り出せる”、というだけで有難い製品だと思います。
インタビューにご協力いただいた株式会社タケナカ 津軽架設 成田支店長、石山さん(写真中央)ありがとうございました!
(インタビュー記事:椿 美里)