【レポート】現地・Zoom合わせて27社が参加!第6回総会を開催しました

2025年2月14日にシステム吊り棚足場協会の総会を、東京会場とZoomによるLIVE配信にて開催しました。
会場へお越しいただいた皆様ありがとうございました!
当日の総会の様子をレポートでお伝えいたします。
第6回 総会レポート
総会の開催にあたり、東京会場には30名の会員の皆さまにご参加頂きました。
この総会のために遠方より足を運んでくれた会員様もいらっしゃいました。
▼本総会は以下のプログラムで進行いたしました
ご挨拶
総会の開催にあたり、石田英司会長よりご挨拶を頂戴しました。
システム吊り棚足場協会 会長
林工業株式会社 代表取締役 石田 英司 会長
当協会は、吊り足場や関連製品を取り扱う業者の信頼を尊重し、さらに高めることを目的に成長・活動を続けて参ります。
私たちは吊り足場のプロフェッショナルとして、業界をリードしていかなくてはなりません。まだ経験の浅い若手の方々にも、協会の活動を通して吊り足場の魅力や便利さを学び、さまざまな知恵を出し合って現場の生の意見に応えられる製品開発などを、会員の皆さまと議論しあっていきたいなと思います。
第6期 事業方針 収支計画
システム吊り棚足場協会 事務局長
株式会社タカミヤ 営業企画室 庄﨑 貴弘 様
次に営業企画室 庄﨑 貴弘様に「第5期 協会事業報告 収支・監査報告」と「第6期 事業方針・収支計画」についてご報告いただきました。
今回のレポートでは、第6期の事業方針の内容を取り上げます。
1.安全委員会の取り組み
委員会活動の活発化を目的に、3つの活動を重点テーマとして取り組みました。
- 事故報告の定着
- 点検組織の決定
- 安全パトロールの実施
また、11月の定例会ではグループワークを実施し、会員の皆さまからのご意見を収集。
その中で、製品別の施工講習や受講証の発行に関する提案がありましたが、一定の普及が進んでいる製品であることを踏まえ、現時点では活動計画から除外する方針となりました。
2.協会の認知向上
協会の認知度を高めるための宣伝、広報などに関する施策についてご報告いただきました。
- 施主・元請企業に対する宣伝・広報活動の強化(講演・インタビューの実施)
- Webサイトの充実とSNSの活用
- 広告出稿の拡大(年1回の広告出稿など、予算の範囲内で実施予定)
また次回6月の定例会では講演を予定しており、プログラム内容や講師の紹介も行われる予定です。
3.協会員の相互交流の促進
協会員同士の交流を活性化させるため、以下の取り組みも推進する方向を示しました。
- 支部会や現場検証会の継続的な開催(昨年度は東北支部で実施)
- 機材センターや現場の相互見学の促進
- グループワークの積極的な活用(昨年10月の定例会で実施済み)
特に、昨年実施した現場での検証会やグループワークは好評を頂きました。
会員が自由に意見交換ができ、積極的に発言できる場を設けることを重視し、今後も継続的に実施していく方針です。
事業運営方針について
続いて、予算計画および事業計画の報告が行われ、安全委員会の新体制についても発表されました。
1. 来季の予算計画と事業計画の承認
来季の収入については、会費収入や入会金、前期の繰越分を踏まえた計画とし、支出に関しては以下の事業項目に重点的に配分される方針が示されました。
- Webサイトの開発・編集費
- 広告宣伝費の増額
- 備品・消耗品の購入および表彰関連費
- 協会案内パンフレットの制作・印刷
事業計画については12月の理事会で承認されており、今回の総会でも出席した会員の皆様に承認を求め、拍手をもって可決されました。皆さまから温かい拍手を頂きありがとうございました。
2. 安全委員会の新体制
安全委員会は第5期をもって任期満了を迎えます。
新たに2025年2月から2027年1月までの2年間の委員を選出。今回、新たに以下の4名が安全委員として就任することが発表されました。選出された皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。
- 株式会社 タケナカ 成田 様
- 株式会社 新成 新井 様
- 有限会社 中斗工業 小林 様
- 株式会社 鉞組 三宅 様
新規会員・入会報告
昨年は、新たに以下の3社が協会へご入会頂きました。
さらに、本年2月には鳶裕 株式会社様が新たにご入会頂いております。
- ユニティープロモーション株式会社
- 株式会社 博奈組
- 東海ステップ 株式会社
協会の会員数は、全国各地の支部を含めて52社となっています。地域ごとの内訳は以下の通りです。なお、第5期中に2社が退会したことも報告されました。
- 北海道支部:3社
- 東北支部:13社
- 関東支部:7社
- 信越・中部・北陸支部:8社
- 関西支部:11社
- 中四国支部:3社
- 九州・沖縄支部:4社
- 全国規模のメーカー会員:2社
ネオベスパ/Spider Panel開発委員会 活動報告
株式会社タカミヤ
開発本部 技術開発課 課長 中村 崇志 様
続いて、開発本部技術開発課 課長の中村 崇志様から、ネオベスパ/スパイダーパネルの開発についての進捗をご報告いただきました。
今回のレポートでは、前期の活動報告、今期の活動計画についての要点をお伝えします。製品開発の進捗報告の詳細は、製品分科会にてご紹介いただきました。
1. 前期の活動報告
2024年の開発活動では、以下の取り組みが実施されました。
開発製品の施工・検証を重点的に実施いたしました。
- 6、10月:メンバー間の打ち合わせ
- 11月:施工の実施
- 12月、翌年2月:パネル専用朝顔の検証
2. 今期の活動計画
本年度も、引き続き開発項目についてメンバー間で協議を行い、現地検証を進める予定です。
特に、以下の取り組みを計画中と述べられました。
- 5月頃を目処に、開発製品等の改良検証を実施
- 可能であれば、新規製品の開発検討を進める
VMAX開発委員会 活動報告
株式会社タカミヤ 営業本部 事業開発部
PRP企画課 担当課長 下貞 典之様
続いて、PRP企画課 担当課長 下貞 典之様から、VMAXの開発についての進捗をご報告いただきました。
同様に、前期の活動報告、今期の活動計画についての要点をお伝えします。製品開発の進捗報告の詳細も製品分科会にてご紹介いただきました。
1. 前期の活動報告
2024年は年間を通じて、以下の活動を実施しました。
- 2月・6月・10月の定例会・総会後に委員会を開催
- 10月には「Takamiya Lab. West」での見学会を実施
- 11月には東部支部主催のオンライン委員会を開催
- 11月末~12月にかけて東北支部協力のもと、VMAXの現場検証会を実施
また、VMAX開発品の進捗として、以下の試作品・開発品の検証が行われました。
- 重量物の積載に向けた強力おやごの開発・検証
- 付随する高強度チェーン・吊り金具の検証
- VMAXプラスIq および新型機材の現場検証
- 新型・伸縮ころばしの使用状況確認
- 床材押えフラットの実地検証
2. 今期の活動計画
今後は、VMAXのさらなる改良と全国規模での分科会活動の強化を進める方針が示されました。特に開発委員会の協力のもと、より実用的な製品開発を目指す計画です。
営業支援委員会 活動報告
株式会社石井組
代表取締役 小保内 義人 様
営業支援委員会では、小保内 義人様より2024年度の活動報告と今年度の取り組みについてご報告いただきました。
1. 2024年度の活動報告
・現場レポート集の公開
2023年度の現場レポートコンテストに応募された22件のレポートをPDF形式で作成。
会員専用ページからダウンロード可能にしました。現場の施工事例や工夫がまとめられており、会員の参考資料として活用できます。
・積算データの提供
「ベネオベスパ/スパイダーパネル」「VMAX」の積算シートをExcel形式で作成し、会員専用ページにアップロード。推奨品の積算に役立つ資料として、積極的な活用が推奨されました。
・現場レポートコンテスト2024の開催
本年度も「現場レポートコンテスト」を実施し、8組の応募がありました。
受賞者4名が発表され、後日「現場事例集」を作成予定です。2025年度も開催が決定しており、6月の定例会で募集要項が発表予定です。
・営業ツールの整理・公開
過去に作成された営業ツールや施工手順書、動画資料を会員専用ページで閲覧しやすいように整理しました。
2. 2025年度に向けた取り組み
・協会パンフレットの作成
Webサイトだけでなく、地方自治体や顧客向けに配布できる紙媒体のパンフレットを作成予定です。
・推奨製品のQ&A集の公開
「ネオベスパ/スパイダーパネル」「VMAX」に関するQ&Aを作成し、会員専用ページに公開予定。社内や顧客向けの説明ツールとして活用できます。
・アンケート調査の実施
協会の代表者向けにアンケートを実施し、活動への期待や満足度を分析。今後の改善に活かしていく予定です。
安全委員会 活動報告
株式会社タカミヤ
経営管理本部 安全管理部 係長 大炊 徹 様
続いて、安全管理部 係長 大炊 徹 様より、前期の活動報告、今期の計画、新体制の発表について報告が行われました。
1.前期の活動報告
2ヵ月に1度、定例会でのグループワークを開催。
岩井川橋(岩崎テック施工)での現場パトロールを実施しました。
今回のグループワークのアンケートでは、8割以上の方に『良かった』とご回答頂きました。
良かった点や満足頂ける内容が多かったものの、改善点も明確になりました。
良かった点
- 会員同士の意見交換が活発に行われた
- 施工現場の知識や安全対策について学び直しができた
改善点
- 時間が短く、深い議論ができなかった
- 会場の音響環境の影響で、発言が聞き取りにくかった
2.今期の活動計画
- 事故対応と情報共有の強化
- 労働基準監督署の講師を招いた講演会・研修の検討
- 安全パトロールの実施強化と継続
新たに選出された委員の皆さまと協議し、必要に応じて計画を調整していく予定です。
また、第6〜7期の安全委員会メンバーについても改めてご紹介。
前期の活動にご協力いただいた、原田工業 庭瀬二朗様、WATANABE 渡部康弘様、正楽寺 正楽寺良紀様へ感謝の意が述べられました。
現場パトロールの実施現場を募集
以前より続けている、現場パトロールの実施現場の募集についても触れられました。
実施決定には事務局の選定がありますが、皆さまの積極的な声かけとご応募を希望する旨が述べられました。
- 会員企業からパトロール実施現場を募集、点検や安全対策を強化
- 事務局が調整し、実施後に定期報告を行う予定
SSAマガジン・新聞掲載 報告
続いて、本協会Webサイト・SSAマガジン広報、橋梁新聞の宣伝・PR活動について事務局より報告しました。
1.第5期の掲載実績
第5期中に、合計6記事を作成・公開しました。
現場インタビューを実施し、施工事例や活用事例をご紹介しています。今後も現場インタビューは継続して実施予定です。
2.橋梁新聞の掲載実績
第5期中に、2回の掲載が行われました。
- 2024年3月1日号:第4・第5回総会の記事および記事広告を掲載
- 2024年10月号:定例会の内容を記事化
また、今後の記事広告に関しては、現場レポートコンテストの応募写真を活用する予定があり、事務局より会員の皆さまへ協力を依頼する旨が伝えられました。
SSAアワード
2024年度の活動を振り返り、「SSAアワード」という表彰制度を新設しました。
1年を通して、最も協会活動にご協力頂いた会員様を選出、表彰をいたします。
本アワードは、協会活動へ日々のご協力に対する感謝と敬意を表すことを目的に発足され、表彰や記念品の授与、協会Webサイトへの記事、新聞掲載などを予定しております。
■SSAアワードの目的
- 協会活動へ日々のご協力に対する感謝と敬意を表したい
- 参画企業や従業員の皆さまへモチベーション向上へのきっかけに
- 受賞会員様の信頼・信用を支える一助としてのご活用
■審査基準
- 総会・定例会への出席率
- 委員会への参加
- 開発協力 自主的な支部会・分科会活動
- ご講演協力
- 現場レポートコンテストのエントリー件数
※理事会の役員の皆さまは選考の対象外
2024年度 受賞者 東北支部 正会員株式会社佐々栄建工 様
記念すべき初の受賞は、「株式会社佐々栄建工」様が選ばれました。
評価5項目の合計30ポイントに対し、22ポイントの評価を獲得されトップでの選出となりました。
会場では石田会長のご挨拶とともに記念品が授与されました。
初めての取り組み・表彰となりましたが、会場のみなさまからは温かい拍手をいただき、和気藹々とした素晴らしいスタートとなりました。
この制度が表彰企業の従業員様の励みになり、会員様への信用の一助となれば幸いです。
ぜひこれを機に協会の活動への積極的な参加をご検討頂ければと思います。
現場レポートコンテスト2024
続いて、現場レポートコンテストの受賞者発表やレポート内容をご紹介いただきました。
実際の現場写真付きで、工夫されているポイントなどを詳しく解説をしていただき、参加者のみなさまから大変好評をいただきました。
■現場レポートコンテストとは
システム吊り棚足場の施工事例の共有を目的に、提供されたレポートをコンテストとして表彰するもの。昨年に続き2回目の開催となり、営業支援委員会が主催しております。
コンテスト評価項目は、以下の5項目となります。
- より問題を解決した
- より工夫されていた
- より良い資料だった
- よりコストを下げた
- より安全にした
事務局が匿名状態でレポートを編集し、営業支援委員会の7人と池田輝次顧問の計8人で審査を行いました。
最優秀賞1名、優秀賞3名が選出され、総会当日に提出者様による受賞レポートのプレゼンテーションが実施されました。
現場レポートコンテストの詳細は別途レポートにまとめておりますので、ぜひご覧ください。
- 最優秀賞 株式会社佐々栄建工 佐々木 拓也 様- 岩手県・道路橋
- 優秀賞 株式会社佐々栄建工 佐々木 拓也 様- 岩手県・鉄道橋補修工事
- 優秀賞 株式会社 WATANABE 川部 謙友 様- 宮城県・高速道路改修用吊り足場~拡幅狭幅・朝顔の大組~
- 優秀賞 林工業株式会社 濱﨑 貴志 様- 東京都・鉄道陸橋のPCB対策工事
▶現場レポートコンテストの記事はこちらから
製品分科会
製品別の分科会として、協会推奨製品の開発・検証状況について発表いただきました。
詳細については、製品開発分科会でのご報告となりました。本レポートでは、発表内容のみの掲載となります。
ネオベスパ/Spider Panel
株式会社タカミヤ
開発本部 技術開発課 課長 中村 崇志 様
1.お問合せ事項への検証結果報告
2.開発製品の進捗報告
3. 今後の予定
VMAX お問合せ事項への検証結果報告
株式会社タカミヤ 営業本部 事業開発部
PRP企画課 担当課長 下貞 典之 様
1. 開発品リスト
2. 開発製品の進捗報告
3. 今後の予定
グループワーク
総会の後半では、参加者の皆さまでグループワークにご参加頂きました。
5つのチームにわかれ、テーマに沿ったディスカッションに取り組んでいただき、各チームの代表者に発表を行っていただきました。
■テーマ
『現状のシステム吊り棚足場をより安全な製品にアップデートする為に必要な要素とは』
■グループワークの様子
▼各5チームの代表者発表で頂いたご意見※一部抜粋
・現場ごとに作業手順を決定するが、プロの意見として現場に提案を重ねていくのも重要ではないか
・各地域の情報共有を迅速にすること。材料の保管方法、錆や整備の情報共有をしたい。知識や経験が蓄積されて、今後より良いものになる
■総評
システム吊り棚足場協会 理事
株式会社タカミヤ 代表取締役副社長 髙宮 章好 様
たくさんのご意見やアイデアをご共有頂き、皆さまありがとうございました。
メーカーとしては新しい商品を取り込んでいきたいと考えていますが、働き手の不足や後進教育など、人の問題が現場に立ち塞がります。
高齢化していく業界で、効率化を実現しながら安全を担保するには、情報共有を通して同じ認識を持つことが重要です。安全な施工をするため、これらの問題は常に考え続けなければいけません。
私達の取り組みを世に広めることで、本当に事故のない世界を生み出し、安全な製品を提供したい。
今後も協会内で素晴らしい意見を出し合って、職人にとってよりよい環境を創出したいと願っています。
第6回総会を終えて
第6回総会では、安全対策の強化、製品開発の進捗、協会の認知向上に向けた取り組みが共有され、活発な意見交換が行われました。
今後も会員の皆さまとともに、より安全で効率的な施工環境を築くため、協会全体で歩みを進めてまいります。引き続き、ご協力とご支援をどうぞよろしくお願いいたします。