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労働災害の再発防止対策に関する講習会を開催

当協会の正会員である株式会社ヤブキ創建が、2025年5月23日に労働災害の再発防止対策に関する講習会を開催されました。システム吊り棚足場協会の池田輝次顧問が講師として招かれ、その豊富な知識と経験を共有されました。ヤブキ創建様は、この取り組みを通じて職場における安全活動の一層の強化と、社員の皆様一人ひとりの安全に対する共通認識をさらに深めることを目指されたとのことです。

 

開催概要

日 時:2025年5月23日(金)13:00~16:00

場 所:福島県岩瀬郡鏡石町東町286 鏡石町健康福祉センター「ほがらかん」

主 催:株式会社ヤブキ創建(東北支部 正会員)

講 師:システム吊り棚足場協会 顧問 池田輝次氏

講習内容

  • なぜ事故が起きるのか
  • ハインリッヒの法則
  • 潜在的な危険要素について
  • ヒューマンエラーについて
  • 労災発生の基本的モデル
  • 不安全な状態と不安全な行動
  • 根本的な原因の究明
  • 労災調査の手順
  • 再発防止対策
  • 過去吊り棚足場労災事例
  • 職場安全活動に求められているものはなにか
  • 今後の課題    など

インタビュー|株式会社ヤブキ創建

(写真左から)浅野部長、藤井社長、池田氏、佐藤専務

 

講習会後に、システム吊り棚足場協会 正会員の株式会社ヤブキ創建  代表取締役 藤井 洋彦様、(以下、藤井社長)、統括部長 浅野 雅樹様(以下、浅野部長)、専務取締役 佐藤 俊樹様(以下、佐藤専務)に、今回の講習会の経緯や今後の展望についてインタビューを行いました。

ーー本日の講習を開催した経緯や、講習を受けて率直な感想を聞かせてください。

浅野部長:
安全意識は職人さん自身に根付いたものでなければならないと考えます。職人さんの作業を客観的に見ていると、危ない作業かどうかはすぐ分かる。現場監督やお客様(足場使用者)も同じように見ているはずです。職人さんは独りよがりになって、自分たちの経験でやっていくという風潮があります。一方で、現場監督やお客様の要望や意見に耳を傾けた現場は、はた目で見ても差があります。お客様の中には、職人に遠慮して要望や意見を言わないところもあります。現場は職人と会話がし難い現状があるということを、会社も職人も気づかなければならないと思います。

池田顧問のように経験豊富な方から、安全の基本、常識を教わることは組織にとって大切です。会社の中で安全意識を醸成していくというのは、努力なしにできないことだと感じています。今回の講習をきっかけにして、根付かせていきたいという思いがあります。

足場というのは、施工もそうですが、お客様(足場使用者)があってのこと。事故を起こせば仕事は来なくなる、我々が足場業界から淘汰されてしまう可能性もあります。お客様にとって、ここの会社は安全だなとか、任せてよかったと思っていただけるような組織づくりが必要だと考えています。今日がそのスタートになればいいなという思いです。

佐藤専務:
率直に、いいきっかけになればと思っています。やはり安全が一番です。当たり前のことですが、安全意識を根付かせることができるか?できないか?の問題ですね。こういう講習会を定期的にやっていきたいと思いましたね。

 

浅野部長:
現場サイドから見て気になるのは、職人さんは上から言われることを嫌います。職人さんの中での常識が存在する。安全についての追究はどうしても上から目線のニュアンスに聞こえてしまう。職人さん目線の安全管理があることが理想的です。

 

佐藤専務:
慣れが一番の原因ですね。落ちるわけがないと思っている。

 

藤井社長:
いま、職長クラスになった人間が調子に乗り始める時期だ。(笑)

 

ーー今後、進めていきたい取り組みはございますか?

浅野部長:
いまは外国人実習生も多い。彼らとコミュニケーションをとることも大事だし、彼らを見ている職長の教育も進めなければいけません。

 

ーー今は、言語の壁はどうされていますか?

浅野部長:
雇い入れ教育は導入しています。今は建災防が各国の言語に分けた教育をしてくれているので、そういったところももっと積極的に活用したいです。

 

ーーお取り組みが積極的ですね。

浅野部長:
今まで、十分にやってこなかった。やろうと思えばできるかもしれませんが、現場を優先しているとなかなか難しかったです。逆に進んでいる会社のノウハウをもっと習得したいと思っています。年に二回安全大会やって元請けさんを招待したり、表彰をもらった現場もあったりするから、そういうのを見るとすごくカッコいいな、大事なことだなと思います。

 

事務局より

建設業において、「安全」は最も重要な課題の一つであり、会員様の積極的な取り組みは、社員の皆様の安全意識の向上はもちろんのこと、協会全体の活性化にも繋がります。協会事務局としても、会員様の取り組みをご紹介することで、協会会員だけでなく、吊り棚足場に携わる業界の皆様の安全向上に寄与できるよう、取り組んでまいります。

当協会では、推奨製品の組み立て動画や現場インタビューなど吊り棚足場に関するコンテンツを多数掲載しております。是非ご覧ください。

 

 

(記事:システム吊り棚足場協会 事務局)

 

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