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【インタビュー】厳しい工期と沖縄特有の環境に挑む、吊り足場施工の最前線 ピーエスコンストラクション株式会社×有限会社テックダイユウ×那覇鋼材株式会社

今回は、ピーエス・コンストラクション株式会社 現場代理人 岡本 英二様、担当技術者 前田 航様、有限会社テックダイユウ 現場代理人 神谷 樹様、
システム吊り棚足場協会 理事の、那覇鋼材株式会社 取締役営業統括本部長 饒辺 正尚様(以下、饒辺本部長)に、沖縄県宜野座村の現場にて、現場での具体的な課題から今後の業界の展望まで、現場で指揮を執る担当者と、協会の運営に携わる理事、それぞれの視点から語られた言葉をお届けします。

また、今回、初の九州・沖縄支部会(別途マガジン記事掲載)にて、現場見学会および試作品検証会、意見交換を実施し、現地で飛び交った数々のリアルな本音やアイディアは、次世代の足場づくりをさらに進化させる源泉となりました。

 

【現場情報】

  • 形式    :鋼3径間連続非合成6主鈑桁橋
  • 橋長    :111.8m
  • 有効幅員  :取替後=13.51~14.04m(取替前=13.00~13.53m)
  • 工事内容  :床板取替工事
  • 元請業者  :ピーエス・大米建設特定建設工事共同企業体
  • 使用機材  :VMAXシステム
  • 足場組立日数:約90日
  • 予定架設期間:約8か月間(足場組立・解体期間を除く)

左から岡本様、神谷様、前田様、饒辺本部長

 現場の概要と沖縄特有の制約

ーー本日はよろしくお願いいたします。まずは、今回の現場の規模や特徴を教えてください。

前田様:
沖縄県内の高速道路にある橋で、今回はその床版取替工事です。3径間で橋長は約112メートル、桁が6本ある広い幅員の橋ですね。今回はVMAXを採用し組み立てを行いました。

ーーありがとうございます!気候や塩害など、沖縄ならではの苦労はありますか?

前田様:
そうですね、沖縄でこの工事ができる期間は、1月の正月休み明けからゴールデンウィークまでと決まっているんです。
それ以外の時期は梅雨や台風が来るので、この期間内でやりきるしかありません。

饒辺本部長:
あとは塩害対策として基本的にはエポキシ鉄筋を使用しています。

 

ーー時期をずらすことができない、非常にタイトなスケジュールですね。

前田様:
はい。決められた工期の中で計画を立て、毎日一つずつクリアしていかないと逆に押し込んでしまう。
かなりタイトな現場ですが、行程に合わせて遅延なく進められるよう、綿密な話し合いを重ねて進めています。

システムつり足場「VMAX」への率直な評価

ーー実際にVMAXを使ってみて、率直な使い勝手はいかがでしょうか。

神谷様:
足場を組んだ後は非常に綺麗に仕上がるので、そこは良いなと思いました。
ただ、やはり「送り出しの機械」などはもっと軽くなると嬉しいですね。ころばし部材もあると聞いたので、ぜひ使えたらいいなと思っています。

 

ーー施工スピードは、現場の安全にも直結しますよね。

前田様:はい、吊り足場はどうしても危険な作業を伴うので、組み立て始めたらとにかく順序よく、スピーディーに進めたいんです。
例えば、足場板をはめ込んでいっても、わずかな隙間ができることがあります。そうなると、それを埋めるために別の部材を用意しなければならない。
そうした「ちょっとした一手間」でも時間を食ってしまう。
高い場所での作業ですから、落下防止も含めて、そうした隙間を埋める便利な部材があれば、だいぶやりやすくなるのかなと感じています。

開発へのフィードバックと具体的な改善案

ーーより便利にするためのオプションなど、こういった部材があったらよいといったご意見があれば教えてください。

前田様:
今回も全面にシートを敷いて対策していますが、やはり下に村道や国道がある現場では水漏れに非常に気を遣います。

神谷様:
特に「吊りチェーン」を伝って水が落ちてくる部分は、勾配があってもうまく養生できる仕組みがあると助かります。

岡本様:
あとは「ジョイント部分」の改良ですね。道路がせり上がってきている場所などでチェーンの長さが調整できないと、まっすぐ吊れずに斜めになってしまうことがある。
高低差があっても同じチェーンの長さで調整して吊れるような仕組みがあれば、施工性はさらに向上すると思います。

ーー雨天時の養生対策とジョイント部分の改良ですね。開発部門へ課題として伝えさせていただきます。貴重なご意見ありがとうございます!

 

人手不足の解消と「システム足場」の普及

ーー饒辺本部長にお尋ねします。今回、九州・沖縄支部会での開発製品の検証会も兼ねておりますが、VMAXの新しい技術が広まったら、今後の業界はどう変わっていくと思われますか?

饒辺本部長:
今、人手不足が沖縄の方も進んでいまして、それがこれから顕著に出てくると考えています。ですので「省力化」であったり、
先ほど言われたような床版工事も兼ねているので、「すぐ組んで、すぐ終わる」ような商品ができて、システム吊り棚足場をもっと普及できればと考えています。

 

ーー沖縄でのシステム吊り棚足場の普及状況はいかがでしょうか。

饒辺本部長:
沖縄はまだあまり普及していないですね。今は高速道路会社案件や国道関係がメインになっていますが、民間工事でも普及できるようにやっていけたらという活動をしています。

業界の未来「無事故と設計活動」

ーー今回、システム吊り棚足場協会の理事にもご就任いただきましたが、協会活動についてや、業界での今後の展望をお聞かせください。

饒辺本部長:
やはり、何よりも『無事故』が第一です。吊り足場は安全であるべきですから、今後は在来工法ではなく、より安全性の高いシステム足場の導入を強く勧めていきたいと考えています。
すべての橋梁現場で事故をゼロにするために、システム吊り棚足場の普及を勧めていきたいです。
日々、協会の名刺を配りながら、設計段階からシステム足場を取り入れてもらうための働きかけを行っている最中です。

 

ーーありがとうございます!ぜひ、今後も業界と当協会を牽引していただければ幸いです。本日はお忙しい中貴重なお時間をいただきありがとうございました!

 

ピーエス・コンストラクション(株)の皆様、(有)テックダイユウの皆様、九州・沖縄支部会員の皆様、ご協力ありがとうございました!

事務局より

今回の取材では、
現場担当者の方からの「わずかな一手間」が安全と効率を左右するという現場の妥協なきプロ意識や、協会理事による「業界全体の省力化と無事故」への強い決意を伺うことができました。
沖縄の限られた工事期間の中で安全に施工を完了させるためには、現場の「一手間」を省く技術革新が不可欠です。
現場で出た具体的な課題を開発部門へフィードバックし、会員52社の皆様と共に、より安全な「システム吊り棚足場」の普及に努めてまいります。

ご多忙の中、取材にご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました。
今後も現場の皆様が安心して施工できるよう、会員及びメーカーと連携し、協会全体で取り組んでまいります。
当協会では、推奨製品の組み立て動画や現場インタビューなど吊り棚足場に関するコンテンツを多数掲載しております。是非ご覧ください。

 

(記事:システム吊り棚足場協会 事務局)

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