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開発ストーリー ~採光型パネル編~

「開発ストーリー」と題して、これまでにシステム吊り棚足場協会で開発した製品の、製品化するまでのストーリーをご紹介します。

今回ご紹介するのは、ネオベスパ/SPIDERパネルのエキスパンドメタル仕様 採光型パネル(以下、採光型パネル)です。

メーカー会員の株式会社タカミヤ 開発本部 技術開発課 チームリーダー 中村 崇志さん(以下、中村チームリーダー)にお話を伺いました。

開発着手のきっかけは、システム吊り棚足場協会 会員さんからの声

——開発のきっかけを教えてください。

システム吊り棚足場協会の第1回総会後にアンケートを行った際に「こんなパネルをつくりたいな」という要望の中でも「採光型のパネルが欲しい」という意見が多かったため、開発に着手しました。

 

 

——2020年11月に当協会初の製品別分科を会開催しましたが、その中で「現在抱えている問題、各資材についての改良点」や「こんなものがあったら良いなという開発部材」について会員の皆様にご意見を伺った際、「吊り棚足場内が暗くなってしまうので、明かり取りになる朝顔用のパネルが欲しい」「換気を行うために、朝顔で何かしらの対策をおこなう必要がある」「明かり取り用のパネルが欲しい」などの意見がありましたね。
——システム吊り棚足場協会の発足前からニーズはあったのでしょうか。

ニーズはありました。ブラストの粉塵の排出用に小窓を設けたパネルだったり、床材も兼ねられる観音扉付だったり、様々な案が出ていました。

過去に試作をしたこともあります。

でも需要がどのくらいあるのかその時は図れず、小ロット生産だと製造コストがかかってしまうので量産には至りませんでした。

 

 

——アイディアは色々あったようですが、今回開発した採光型パネルのコンセプトを教えてください。

1つ目は採光性の高い朝顔が設置できること、2つ目は風通しの良い状態を作れること、そして3つ目はもし塞ぎたくなったらメッシュの網目部分等を利用して、密閉しやすいことです。

 

 

——使用した協会員さんからはどのような反応があったのでしょうか。

採光型パネルを組み立てた時の状態や明るさの違いを現場で見たかったので、実際に設置した現場へお邪魔させていただきました。

生の声を聴けたので、行ってよかったと思います。

私が行った現場では十数枚おきに採光型パネルを朝顔として設置していたのですが、十数枚おきでも明かりが吊り棚足場内によく入っていました。

また、現場の方からは「風通しが良いと、吊り棚足場内の《真夏のサウナ状態》が改善されると思うので、とても良い」というお声もいただきました。

▶ インタビューの様子はこちら!

 

より一層の周辺機器の充実に取り組みたい

 

——今後の展望などあれば教えてください。

アルミ材の朝顔専用パネルの開発も検討していきたいと考えています。

あとは、採光型パネルの「採光」という面で、クリアボードを使った”採光”に重きを置いたパネルだったり・・・構想としては色々あるので、これから着手していきたいです。

 

 

——2023年度 ネオベスパ/SPIDERパネル開発委員会としてどういうところに期待してほしいでしょうか。

より一層の周辺機材の充実です。

吊り棚足場全般に言えますが、メタル桁ではなくいろんな種類の橋梁の桁形式に対応できるようなパネルの施工方法や、それに付随した周辺機器の開発をおこなって、より安全に作業や施工ができる環境を充実させていければと思います。

 

インタビューにご協力いただいた、株式会社タカミヤ 中村チームリーダー ありがとうございました!

 

(インタビュー記事:椿 美里)

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